ステンレスシンクの錆のメカニズムと日々のお手入れ方法

ステンレスシンクの錆のメカニズムと日々のお手入れ方法

ステンレスは錆びにくい素材。どういったときに錆びるを理解しておけば錆のリスクは回避できます。また、キッチンで厄介なのは水垢とこびりついた汚れです。お手入れを日々の習慣にするだけでキッチンを清潔に保つことができます。

■ステンレスの錆びについて

ステンレスは一般家庭の中でいろいろなところに使われています。やかん、鍋、洋食器にはじまり浴槽や建築金具まで用途は多彩です。ステンレスの良さは、錆びにくくいつまでもその美しさが保たれる点です。なぜ、ステンレスはいつまでも錆びにくいかと言うと、表面に薄い耐食性を持つ膜(不動態皮膜)があるからです。

1.ステンレスの種類と用途

ステンレスには色々な種類がありますが、大別すると一般にオーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系に分類され下表のように組織と成分から3種類に分けられます。

2.錆びの種類

「錆び」とはなにかと言いますと、「酸化被膜」のことを言います。金属が酸素などと化合した化合物のことを言います。
「銅」の場合は緑青色の酸化被膜ができ、「鉄」の場合は赤茶色の酸化被膜ができます。「ステンレス鋼」の場合は「さびない」のではなくて、その表面にできる酸化被膜が安定して変化しない状態になっています。

3.錆び発生のメカニズム

ステンレスが錆びにくい理由

ステンレスは空気に触れることにより酸素とクロムが結合し、錆を防ぐ薄い保護皮膜(不働態皮膜)を形成し、全体を包み込みます。その結果、汚れや、鉄が酸素・水分と結合しようとする「錆びる」のを防いでくれるからです。

ステンレスが錆びる理由

逆にクロムと酸素の結びつきがないと不動態膜が形成されず錆が発生します。
例えば鉄分の付着、塩素系洗剤、溶剤が触れますと保護皮膜を作ることができなくなり鉄と酸素・水分とが結合しやすくなり、錆の原因となります。
また、塩素系洗剤など保管状態が悪いと同様の理由で錆びやすくなります。

ステンレスはどんな時に錆びるのか

表面の酸化皮膜が、何かの原因でキズつけられ、皮膜の再生に必要な空気中の酸素が遮断された状態で放置されると、その部分が錆びることがあります。      錆の原因には一般的(家庭内)に次のようなケースが考えられます。


・異種金属の付着、鉄やアルミの粉末が付着した。

→【もらい錆び】


・洗浄薬液の付着、よごれ、さび落とし用洗浄剤。

→【アルカリ系漂白剤、塩素系洗剤、ヌメリ取り防止剤】

ヌメリ取り剤及び塩素系溶剤によるいシンク内錆び事例

 <参考> ヌメリ取り剤とは

「ヌメリ取り剤」の大部分は、TCCA(トリクロロイソシアヌール酸、有機サラシ粉)の錠剤をプラスチックの容器等に収納し、紐によりゴミ受けに吊すタイプのものであり、塩素系殺菌剤です。アルカリ系漂白剤や塩素系の洗浄剤など、排水口などに使用する「固形または粉末の塩素系ヌメリ取り剤」などから発生する塩素ガスが、保護膜を破壊して錆びを発生させます。(非塩素系をご使用下さい。)

上記写真は塩素系のヌメリ取り防止剤の一部です。

■毎日のシンクの手入れ

・キッチンシンクのお手入れは1日の終わりや夕食後の片付けの時など、汚れがこびりつかないうちに取り除くことがポイントです。

・食器洗い後台所用洗剤をつけたスポンジで洗います。洗剤分を水で流し、空拭きで水滴はしっかり拭き取って下さい。濡れたままにしておくと表面のくもり、水あか、油汚れなどが付着しやすくなります。

ちなみに、「水垢」の正体は、水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル分です。

・こびりついた汚れ等はスポンジにステンレス用クレンザー又はクリームクレンザーをつけ、ステンレスの研磨目に沿って軽くこすり、その後水でよく洗い流します。最後に乾いた布でよく拭いておくことです。

■注意点

・金属たわしは傷が付くので絶対に使わない。

・包丁など、もらいサビの原因になるものを放置しない。

・食塩、梅干、醤油などの塩分はステンレスの腐食の原因になるのでしっかり洗い流す。

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スコッチブライトのような研磨剤入りのものはシンクに傷がつくのでリンクのようなナイロン製のタワシか、スポンジの柔らかい方でこすってください。

■頑固な汚れには

クリームクレンザーがおススメです。

ジフに含まれる研磨の粒子はステンレスより柔らかい素材なので柔らかいスポンジや布につけて擦って頂く分にはシンクやカウンターに傷がつくことは有りません。

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やっぱり普段手に入りやすい商品としてはジフが一番いいですね。

是非普段からお手入れして奇麗に保ってください!